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認知症による暴言や暴力に対応する治療薬が厚労省により承認へ

認知症とはよく聞くワードですが、多くの方がイメージするようないわゆる「病名ではありません」。

色々な症状の集合体と言えば良いかと思いますが、「症候群」のことになります。

ですから、認知症だと言われても人によって症状は様々です。

その一つとして、怒りやすくなっている方や暴言や暴力を行ってしまう方もいます。

そう言った方向けのお薬が使用される日も近いかも知れません。

認知症による暴言や暴力に対応する治療薬が厚労省により承認へ

以下のようなニュースが飛び込んできました。

認知症に伴う「暴言」「暴力」などの初の治療薬、厚労省が9月にも承認へ

 

厚生労働省は26日、アルツハイマー型認知症に伴う暴言や暴力などの症状に対する初の治療薬を承認する方針を決めた。大塚製薬などが開発したうつ病などの治療薬「ブレクスピプラゾール」(商品名レキサルティ)で、厚労省の専門家部会が同日、適応の拡大を了承した。9月にも承認される見通しだ。

この薬は脳内の神経伝達物質の働きを調整する飲み薬。国内外で、うつ病と統合失調症の治療に使われてきた。米国など3か国ではすでに、アルツハイマー型認知症にみられる暴力などの症状に対する治療薬として承認されている。

今回、治療対象となる症状は、アルツハイマー型認知症患者の約半数にみられ、家族や介護者の心身の負担になる。冨本秀和・三重大特定教授(脳神経内科)は「症状を招く不安を和らげるようケアを工夫し、漢方薬などでも効果が乏しい場合の選択肢となる。転倒につながる副作用もあり、慎重に使う必要がある」と話している。

昨年9月に承認されたアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」(商品名レケンビ)は、進行を抑える効果があり、認知症の早期段階の患者らが使える。一方、ブレクスピプラゾールは、主に病気が進行した患者が対象となる。

出典:読売新聞オンライン

 

冒頭にもお話ししたように認知症には様々な症状がありますから、ご本人様だけでなくご家族や関係者様も悩まれている場合も多いと思います。

お薬でコントロールできるとすればご本人様も関係者様も良い暮らしができるのでは無いでしょうか?

実際の効果はわかりませんが、今回の発表のように色々な薬が研究開発され承認を受けて私たちの生活を助けてくれるのを今後も期待したいですね。